インプラントとは

インプラントとは歯を失った方への治療法で、人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯冠を取り付けます。インプラントはチタン製のネジで、長年の臨床研究により歯肉や骨との相性がよく、しっかりと顎の骨にも結合することが証明されています。そして、人工歯冠はオーダーメイドで作られ、見た目や噛みごこちなども天然歯に近くなるため、自然な笑顔を取り戻していただけます。また、一本の人工歯や、ブリッジ・入れ歯のための土台にもなります。インプラントには、手術が必要ですが局部麻酔下で行いますのでご安心ください。その後は、通院での治療が可能です。

当院のインプラント治療は、健康な他の歯への負担を減らしながら長持ちして自然に近い状態の使い心地を目指しています。インプラント治療は無くなった歯を補綴するだけでなく、残っている歯の負担を軽減し、悪くなるのを予防します。これがインプラント治療において最も重要なのです。つまりほかの歯を守るためにインプラントは行われます。

また、インプラントを将来的に長持ちさせるためには、「自分の歯と同じようなお手入れする」こと、「歯科医師による正しく確実な技術で定期検診する」ことが必要です。術後はもちろん、術前の診査診断、全体的にお口の中の環境を整える事が必要です。

インプラントのメリット

  • 自然な印象
    インプラントは顎の骨にしっかり固定され自然な歯に近い印象を与えます。
  • 骨量の維持
    インプラントはあごの骨に噛む力を伝え、骨量の維持を助けます。
  • より楽しむために
    インプラントによって自然に話したり笑ったり食事を楽しむ事ができます。
  • 自分の歯の維持
    インプラントは従来の治療とは違い大切な自分の歯に影響を与えません。
写真:インプラントのメリット

入れ歯やブリッジよりも満足度が高いインプラント

独立行政法人国民生活センターの調査によると、歯を失った際の治療においては、インプラントの満足度が高くなっています。(「あなたの歯科インプラントは大丈夫ですか-なくならない歯科インプラントにかかわる相談-」より引用)

インプラントの満足度 ブリッジの満足度 入れ歯の満足度
満足 225人(45.0%) 92人(18.4%) 58人(14.5%)
どちらかといえば満足 201人(40.2%) 208人(41.6%) 121人(30.3%)
どちらでもない 42人(8.4%) 122人(24.4%) 108人(27.0%)
どちらかといえば不満 18人(3.6%) 48人(9.6%) 69人(17.3%)
不満 14人(2.8%) 30人(6.0%) 44人(11.0%)

実際、ブリッジや部分入れ歯にすることでこのようないいことがあります。

写真:ブリッジからインプラントにする場合
ブリッジからインプラントにする場合
歯の周囲の歯を削る必要がなく、土台がない部分を周りの歯が負担することによるダメージもありません。
写真:部分入れ歯からインプラントにする場合
部分入れ歯からインプラントにする場合
入れ歯を留める金具がなくなるので健康な歯へのダメージがなくなり、見た目や舌触りも改善されます。

MIインプラント(低侵襲なインプラント治療)

インプラント治療においては、様々な顎の条件により骨の移植や歯肉の移植が必要な場合があります。しかし多くの場合、その処置をなくしたり最小限にすることが可能です。当院では様々な技術と機器を用いて大きな手術を避け、低侵襲ななインプラント治療を実現しています。

他の歯科で大きな骨造成や歯肉の移植が必要と言われた患者様へ

必ずしも大きな手術を行わなくてもインプラント治療が可能な方法もあります。大きな手術は高額で時間もかかり、痛みや腫れなどの合併症も大きくなります。また、大きな手術の失敗による後遺症・オーバートリートメントなどの問題もあります。

当院では、患者様自身がそこまで大きな手術、長期間の治療を望まない場合や早く噛めるようになりたい、極端な審美性を望まないなど、それぞれのご希望に合わせてさまざまな方法を提供しています。そして、できる限り大きな手術を避け痛みや腫れの少ない低侵襲の治療を目指しています。しかし審美性が必要で骨量がどうしても少ない場合には骨造成などの処置を行います。どのような治療にもデジタル技術やマイクロスコープなどの設備が必要ですが、当院では万全の設備が整っています。歯でお悩みの方、是非一度ご相談ください。

患者様にあったインプラントの選択

現在のインプラント治療は強度や表面性状、骨との結合が日々進化しています。インプラントには、さまざまな長さ・太さ・形状があり状況に応じた適切な選択が必要です。インプラントの種類や埋入する位置を検討、カンチレバー埋入、矯正治療を併用することで、かなり手術負担の少ない治療で咬合回復ができるようになってきています。

写真:長さ・太さ・形状が違うインプラント

MIインプラントと治療方法手順の工夫

無理な骨造成や歯肉の移植を行わなくてもインプラントの選択・配置・治療手順を工夫することにより審美的で長期間持続するインプラント治療が可能です。もちろん必要な場合には骨造成を積極的に行います。

以下の症例は、細いインプラントで強度の高いジルコニアとチタンの合金を用いたRoxolidというインプラントです。

写真:MIインプラントと治療方法手順の工夫
写真:MIインプラントと治療方法手順の工夫
写真:MIインプラントと治療方法手順の工夫

オーラルフレイル

食べることは生きること!

オーラルフレイルとは、老化によって、噛む・飲み込む・話すなどの口腔機能が衰えることです。
オーラルフレイルを改善し、より咬めるようにすることで健康寿命を延長し、食べる喜びを感じながら充実した人生を送ることができます。品質の良い義歯やインプラントを用いることにより、咀嚼機能が劇的に改善する可能性もあります。逆に無くなった歯を放置したり、あわない入れ歯をそのままにしていることでオーラルフレイルや認知症が進んだりすることが学会で近年次々と報告されています。お口の中の健康はQOL(生活の質)の向上につながります。

しかし、残念ながら普通の保険の入れ歯では十分な咀嚼機能の改善が難しいことがあります。そんなときは、定期的なメンテナンスを行うことでより一層効果的になりますし、当院のさまざまな技術を用いた義歯で悩みを解決していきましょう。

訪問歯科をご希望の方はスタッフまでご相談ください!

図:お口の健康とQOLの向上

歯の本数が減ると?

歯の本数が減ると物が食べられなくなるだけでなく、このような影響があります。

  • 咀嚼ができなくなり栄養摂取量が減ってしまう
  • 歯の少ない人はメタボリックシンドロームになりやすい
  • 奥歯がないと動脈硬化になりやすい
  • 認知症になりやすい
写真:オーラルフレイル

健康な歯のための「8020運動」

皆さんは「8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動」をご存知でしょうか?これは「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動です。「8020」を達成するためには、子どもの時から歯の喪失の二大原因である虫歯と歯周病の予防を充実させることが大切です。そうすることで、将来の歯の喪失を防ぐことが可能となります。

歯科疾患の予防対策と健康に及ぼす影響

図: 歯科疾患の予防対策と健康に及ぼす影響

インプラントでオーラルフレイルを改善

インプラントを入れることは、噛む力が上がりオーラルフレイルの改善につながります。右の図下の図は、普通の義歯とインプラントオーバーデンチャーを入れた後の咬む力の変化で、確実に向上しています。実際、患者様はとても良く噛めるようになったととても満足しています。

図:噛む力の上昇

インプラントオーバーデンチャー

インプラントオーバーデンチャーとは、総入れ歯をインプラントで固定して使用する治療法です。インプラントオーバーデンチャーを入れることで咬合力が上がります。

写真:治療前
治療前
写真:インプラント埋入
インプラント埋入
写真:義歯装着
義歯装着
費用
インプラントの本数や義歯の種類により料金が変わります。(料金表を参照)
リスク・副作用
特になし

咀嚼能力検査による咀嚼能力の変化

咀嚼能力検査は、グミのような「グルコラム」と呼ばれるものを咀嚼し咀嚼能力を測定します。下の例では、インプラントをすることで約5倍上昇しています。

写真:治療前の咀嚼力21mg/dL
治療前の咀嚼力21mg/dL
写真:治療後の咀嚼力110mg/dL、左(天然歯)は198mg/dL
治療後の咀嚼力110mg/dL、左(天然歯)は198mg/dL
費用
インプラント2本(60万円〜)。インプラントの本数により料金が変わります。(料金表を参照)
リスク・副作用
特になし

高齢者のインプラント治療

インプラントによるオーラルフレイルの予防です。下の歯はすべてインプラントで、しっかり食事ができています。咀嚼能力は、総義歯の約10倍近く増加しました。

写真:治療前
治療前
写真:治療後のCT画像
治療後のCT画像
写真:治療後
治療後
写真:治療後の咀嚼能力検査
治療後の咀嚼能力検査。約10倍近く増加。
写真:治療後のアンケート
治療後のアンケート。ほとんどの物が容易に食べられるようになった。
費用
200万円〜300万円。インプラントの本数により料金が変わります。(料金表を参照)
リスク・副作用
インプラント周囲炎など。

インプラントとオールセラミックスの差し歯

インプラントとオールセラミックスの差し歯です。アンケートでは、ほぼ全ての食べ物が食べられるようになりました。患者様は当時90歳でしたが、いくつになっても何でも食べられ元気です!

写真:治療後のCT画像
治療後のCT画像
写真:治療後
治療後
写真:治療後のアンケート
治療後のアンケート
費用
200万円〜300万円。インプラントの本数により料金が変わります。(料金表を参照)
リスク・副作用
インプラント周囲炎など。

治療の流れ

インプラント治療の流れをご紹介します。マイクロスコープや歯科用CT(コーンビームCT)などの最新機器を活用して精密な作業をしています。

写真:口腔内スキャナーによるデジタルデータの取得
診査診断、診断用ワックスアップ、口腔内スキャナーによるデジタルデータの取得、歯科用CT(コーンビームCT)による撮影
写真:シミュレーションソフトによるインプラント埋入計画
シミュレーションソフトによるインプラント埋入計画とサージカルガイドの作成
写真:インプラント埋入手術
インプラント埋入手術
写真:プロビジョナルレストレーションの装着
2次手術とプロビジョナルレストレーションの装着
写真:口腔内スキャナー
最終印象(口腔内スキャナー)による上部構造の装着
写真:メインテナンス
メインテナンスと経過観察(約3か月後)

ラバーダムの使用

インプラント治療では、必要に応じてラバーダム(青いシート)を使用します。細菌が入らないようにするためのもので、保険診療が可能です。

写真:ラバーダム
ラバーダム(青いシート)を使用した治療

確かな技術でさまざまな歯を形成

最新機器を使った高度な治療

当院では、マイクロスコープをはじめとした最新機器を使用して、高度なインプラント治療を行なっています。

写真:マイクロスコープ

マイクロスコープ

肉眼の約3〜24倍もの大きさに拡大して、細部まで口腔内を見ることができます。診断・治療時の精密さが向上するので、適切な治療を可能にします。

写真:口腔内スキャナー

口腔内スキャナー

型取りの苦痛を軽減して、精度の高い詰め物や被せ物を作成します。

写真:歯科用CT(コーンビームCT)

歯科用CT(コーンビームCT)

一度の撮影で、360度さまざまな角度から立体的な情報を取得するので、より正確で緻密な診断、治療が可能になります。

写真:シミュレーションソフトのSimplant
写真:シミュレーションソフトのSimplant
写真:シミュレーションソフトのSimplant
写真:シミュレーションソフトのSimplant

インプラント シミュレーションソフト

インプラントのシミュレーションソフトのSimplantです。インプラントを安心安全に埋入できるために必須のもので、3Dで治療計画を行ないます。

CAD/CAMで作った歯

写真:CAD/CAMで作った歯
写真:CAD/CAMで作った歯
写真:CAD/CAMで作った歯
写真:CAD/CAMで作った歯
写真:CAD/CAMで作った歯
写真:CAD/CAMで作った歯

デジタル技術

インプラントにセラミクスの冠を作る様子です。

資格を持ったスタッフ

当院では、熟練した歯科技工士と協力し最適な補綴物をお届けします。

和田歯科クリニック院長
和田 義行

<資格>
(公社)日本口腔インプラント学会 専門医
(公社)日本口腔インプラント学会 指導医

詳しくはこちら

写真:和田 義行

札幌歯科技工センター インプラント担当技工士
吉田 智之

<資格>
(公社)日本口腔インプラント学会 専門歯科技工士

<経歴>
(1985年 札幌歯科学院専門学校卒
(1991年 札幌歯科技工センター開設
(2010年 JSOIインプラント専門歯科技工士認定
(2012年 札幌歯科学院専門学校非常勤講師

写真:吉田 智之

信頼できるインプラント機材

メンテナンス性を重視した安心・安全な治療のために、実績豊富な信頼できるブランドの機材を厳選して使用しています。

ストローマンジャパン

ストローマンジャパンはスイスに本社があり世界で最も信頼されているインプラントメーカーの一つです。
https://www.straumann.com/jp/ja/home.html

写真:ノーベルバイオケア

Implant Direct

Implant Direct社は2006年にGerald A. Niznick氏により創立されました。同氏はインプラントにおいてインターナルコネクションを含む、米国特許を35も取得し、その業績に対し、米国内をはじめ世界的にも高い信頼と評価を集めています。使用するインプラントのメーカーが世界規模であるということは、患者様が他国においてもメインテナンスを受けることが可能であること、安定した商品供給が受けられること等はもちろん、患者様に安心してインプラント治療を選択いただける大切なポイントにもなります。また、その製品は、患者様の負担軽減と歯科医師の施術のしやすさを配慮した専用パーツ・器具を多数ラインナップしています。Implant Direct社は、創立からわずか10年足らずで世界シェアを大きくのばし、世界40ヵ国にその製品を提供しています。同社は米国内外のデンタル専門各誌で大きく扱われており、今注目のインプラントメーカーです。

写真:Implant Direct写真:Implant Direct

ノーベルバイオケア

ノーベルバイオケアはスウェーデンに設立され骨と結合する近代歯科インプラントを世界で初めて製品展開した、インプラントシステムのパイオニアです。
www.nobelbiocare.co.jp

写真:ストローマンジャパン

その他の使用ブランド・機材

ソケットプリザベーション、CTシミュレーションソフト(Simplant)、骨造成ガイデッドサージェリー(サージガイド)、CAD/CAM、矯正処置を利用したインプラント治療

手術後の注意とメンテナンス

インプラントの手術後は、感染症や炎症を引き起こさないように注意する必要があります。

手術後の注意点

  • 歯ブラシは、傷口に当たらないように注意
    口腔内の衛生のためにも、歯磨きと食後のうがい液でのうがいが必要です。しかし、歯ブラシは雑菌が付着している可能性があるので、手術した箇所には当たらないようにしてください。うがいの際は優しく行うのがよいです。
  • 刺激のあるものを食べない
    例えば「辛い」「熱い」「硬い」「香辛料が強い」「アルコール」といった刺激のある食べ物はなるべく避けましょう。
  • タバコを吸わない
    タバコを吸った場合、傷口の炎症が長引いたり、傷口が開いてしまう場合があります。インプラントと骨の結合を妨げる危険性も高まる可能性があります。
  • 腫れに注意
    人によっては、手術後に少しの痛みと腫れが発生することがあります。腫れば、術後3〜4日がピークで約1〜2週間ほど続きます。腫れや痛みがひどい場合は、お気軽にご相談ください。

メンテナンス

インプラントの手術後はご自宅や歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。

  • 歯科医院での噛み合わせの確認や清掃
  • 入念なブラッシング(歯間ブラシやデンタルフロスで洗うのもおすすめです)

診療・セカンド
オピニオンのご予約

和田歯科クリニックは、最新の診断・処置技術と継続的なメンテナンスで
歯の保存に向けたアプローチを全力で行っています。

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